イーサリアム(ETH)とは!イーサリアムについて徹底解説!
イーサリアムについて、仕組みや使い道などわかりやすく仮想通貨初心者でもわかりやすいように解説します。
イーサリアムについて知りたいという人はぜひ参考にしてみてください。
イーサリアムとは
イーサリアムとはブロックチェーンのプラットフォームの名称で、このプラットフォームでない使用される仮想通貨をイーサ(ETH)といいます。
プラットフォームと通貨を区別せずに、どちらも「イーサリアム」と表現されることがあります。
イーサリアムの特徴とは
イーサリアムは仮想通貨の通貨としての性質だけでなく、PCやスマートフォンのOSのような働きも想定されているため、「ワールドコンピューター」とも言われています。
イーサリアムの基本情報
基本情報 | |
通貨名(シンボル) | イーサ(ETH) |
時価総額ランキング | 2位 |
発行枚数上限 | 上限なし |
仮想通貨の分類 | PoW通貨(→PoS移行中)、アルトコイン |
公式サイト | https://ethereum.org/ja/ |
※2022年4月9日時点
イーサリアムの技術的特徴
スマートコントラクト
スマートコントラクト とは、ブロックチェーン上に設定されたプログラムにより自動的に要件が実行されるシステムのことです。
スマートコントラクトはイーサリアムの大きな特徴で、このスマートコントラクトによりブロックチェーン上にアプリケーションを記録したり、契約の内容を保存したりすることができます。
また、仮想通貨の送金だけでなく、商品の売買や不動産取引などにも応用することができ、今後さらに様々な分野で利用されていくことが期待されています。
dApps構築のプラットフォーム
dAppsとは「Decentralized Applications」の略語で、企業や政府などの中央管理者がいなくても稼働するアプリケーションのことです。
日本語では分散型アプリケーションといい、イーサリアムはこの分散型アプリケーションを構築するための開発環境を提供するアプリケーションとしての機能を持っています。
簡単に説明すると、特定の技術を持ったプログラマーでなければ開発が難しかったdAppsがイーサリアムの登場により簡単になったということです。
そのため、イーサリアムのブロックチェーン上には多くのdApps開発プロジェクトが生まれています。
イーサリアムの状況
様々なサービスで利用されているブロックチェーン
イーサリアムはスマートコントラクトやdAppsの機能を持っていることから、様々な用途で既に利用されています
- ERC-20トークン:イーサリアムのブロックチェーン上で動作する トークン
- DeFi :イーサリアムの仕組みを使った分散型取引所
- NFT :NFTの取引の大部分はイーサリアムのブロックチェーン上で行われている
大型アップグレード中(セレニティ)
イーサリアムは PoW という承認方式をとっていますが、 PoS への変更を進めています。
この変更により、イーサリアムの取引にかかる消費電力が99.95%削減できる可能性もあります。
スケーラビリティー問題を抱えている
イーサリアムの特徴としてブロックチェーン上で多くのアプリケーションが稼働するという性質があるため、大量のデータ処理が必要になります。
しかし、処理するためのデータが増えるほど、手数料(ガス代)の高騰や トランザクション の遅延が発生してしまうというスケーラビリティー問題を抱えています。
イーサリアムのガス代は、2021年には一回の送金に数千円かかるほどです。
今後のアップデートによりガス代は下がっていく可能性はありますが、ガス代が高いままだとイーサリアムの普及が阻害されてしまう可能性もあります。
バーンによる流通量の減少
イーサリアムは発行上限が決まっていませんが、取引手数料の一部がバーン(流通量が減らされる)されます。
2021年9月にはバーン数量が発行数量を超え、全体の流通量が減るということが起こったため、今後も同様の傾向が続くと通貨の価値が上がりやすくなります。
イーサリアムの企業連合による手厚いバックアップ体制
イーサリアム企業連合は、イーサリアムのスマートコントラクトをビジネスに活用することを目指して、2017年に設立された機関のことです。
イーサリアム企業連合には現在150以上の企業が参加しており、中には大企業も加盟していることから、イーサリアム自体の将来性、信頼性が高いと言えます。
- マイクロソフト
- JPモルガン
- MasterCard
- トヨタ自動車
- 三菱東京UFJ
ETFの承認
ETFが承認されると、個人投資家や機関投資家がイーサリアムをポートフォリオに組み入れる可能性が高まるため、イーサリアムの価格に大きく影響します。
既にカナダではイーサリアムのETFが承認されており、米国での承認がいつ頃になるかといった点がポイントです。
イーサリアムが購入できる取引所
イーサリアムは時価総額2位のメジャーな通貨であるため、仮想通貨が購入できる取引所ならほぼどこでも購入することができます。
お勧めの取引所は、海外だったらbybit、国内ならGMOコインになります。
海外取引所 | 国内取引所 |
イーサリアムの歴史
2013年にヴィテリック・ブテリンによって考案され、2014年にイーサとビットコインを交換する形のプレセールを実施、その後2015年に一般公開されました。
イーサリアムの開発
2014年に立ち上げられたイーサリアム財団を中心に開発が進められています。
イーサリアムには4つの開発段階が明示されており、2022年に最終段階に取り組んでいる状態です。
- フロンティア
- ホームステッド
- メトロポリス
- セレニティー
1:フロンティア
イーサリアム上に不具合が見つかった場合にやり直しができるように、フロンティアでは開発者向けの仕様でイーサリアムがリリースされました。
最初のブロックが生成されると同時にマイニングも開始され、当時のマイニング報酬は5ETHでした。
2:ホームステッド
イーサリアムが安定的に稼働することが確認された2016年に、ホームステッドへアップグレードが行われました。
フロンティアから半年後です。
3:メトロポリス
イーサリアムの匿名性の向上、セキュリティーの強化、 PoW から PoS への移行準備のためメトロポリスが行われました。
メトロポリスは2017 年に行われたビザンティウムと、2019 年に行われたコンスタンティノープルの 2 つのアップグレードから構成されています。
ゼロ知識証明の導入
取引に用いるアドレスや送金額などプライバシーに関わる情報を公開せず、その取引の正当性を証明することができる技術が導入されました。
マイニング難易度、報酬の引き下げ
マイニングの難易度を下げたことで、マイナーの取引処理速度が上がり、1ブロックあたりの生成時間が短縮されたためイーサリアムでの処理速度向上しました。
また、マイニング報酬を減額することで、マイナーが受け取れる報酬が変わらないように調整も実施されています
4:セレニティ
セレニティはイーサリアム2.0といわれており、セレニティ自体は4段階に分けてアップグレードを実行しています。
最大の変更点は コンセンサスアルゴリズム を PoW から PoS に移行し、拡張性を確保するということです。
イーサリアムの過去の出来事
The DAO事件
2016年6月にハッカーによってイーサリアムが盗まれる事件が発生しました。
イーサリアム上の分散型ファンド( DAO )構築に向けたプロジェクトが動いていましたが、DAOのプログラムの欠陥により、投資家に預けられた一部のイーサリアムが不正に流出しました。
イーサリアムの開発コミュニティは、ブロックチェーンをイーサリアムが盗まれる前の状態に巻き戻して分岐させる措置を取りました。
この分岐により生まれた新しい通貨がイーサリアムとなり、分岐元の通貨をイーサリアムクラシックという別の仮想通貨になっています。
イーサリアムの価格へ大きく影響した出来事
- 2017年(仮想通貨元年):改正資金決済法により仮想通貨が法的に明確になったことで仮想通貨全体の知名度が上がりバブル状態。18万円を突破
- 2018年(バブル崩壊):G20サミットで仮想通貨規制について議論が始まるなど仮想通貨全体に対する懸念により価格低迷
- 2020年(コロナショック):DeFiの注目により基盤の通貨であるイーサリアムも価格高騰。コロナでショックで暴落したものの、急速に価格回復し年間上昇率は約550%
- 2021年(最高値更新):中国の仮想通貨取り締まりや米政府の徴税強化案の公表などにより価格が下落したが、DeFiブームおよびイーサリアムのアップデートなどで史上最高値を更新し50万以上に