【初心者向け】仮想通貨(暗号資産)の投資、トレード方法の解説

仮想通貨(暗号資産)に関する投資、トレード方法について解説しています。 これから仮想通貨を購入してみようと考えている方は参考にしてください。

この記事では、仮想通貨の購入と売却により利益を出す方法について解説しますので、売買以外も含めた仮想通貨の稼ぎ方を知りたいという方は以下の記事を参照ください。

投資とトレードの違いとは

まず最初に「投資」と「トレード(または投機)」の違いについて解説します。

どちらも「仮想通貨を購入(または売却)して利益を出す」という点では同じですが、考え方や必要な情報などは大きく異なります。

投資とは

「利益を見込んで自己資金を投じること」で、会社の価値や将来性など、長期的な視点で資金を投入する行為です。

投資対象の価値に資金を投じる行為ということです。

トレード(投機)とは

「短期的な価格変動の観点から利益を得ようとすること」で、投資対象の価値などとは関係なく、現在の投資対象の価格に対して資金を投入する行為です。

投資対象の価格に資金を投じる行為ということです。

投資、トレード期間

投資やトレードにおいては取引期間によってざっくり長期と短期に分けることができます。

「投資」と「トレード」の違いとしては、「価値」に資金を投じるか「価格」に資金を投じるかという違いであり、取引の期間は定義されていません。

ただ、長期の場合は「投資」、短期の場合は「トレード」であることが多いので、ここでは長期を「長期投資」、短期を「短期トレード」として解説します。

短期トレード

メリット デメリット
  • 短期で利益を得られる可能性がある
  • 時間のかかる投資対象の価値の分析が不要
  • 手数料コストを考えなくてはいけない
  • チャートに張り付いている時間が長い

短期トレードは期間により「スイングトレード」「デイトレード」「スキャルピング」があります。

  • スイングトレード:2,3日から数週間の短期間で売買を完結させる方法
  • デイトレード:1日のうちに売買を完結させ、翌日に持ち越さない方法
  • スキャルピング:数秒から数分程度の極端に短い時間に、何度も売買を繰り返す方法

長期

メリット デメリット
  • 手数料コストが低い
  • 価格の乱高下を無視できる
  • 長期間資金を寝かすことになる
  • 投資先の分析、精査が必要

短期トレードの手法

短期トレードで使われる手法を解説します。

自動売買

ツールを用いてあらかじめ決めた一定の取引ルールに従って、機械的・継続的にトレードする手法です。

メリット デメリット
  • トレードに割く時間を減らせる
  • 精神負荷を減らせる
  • チャート分析の知識がなくても始められる
  • 取引ルールの設定が難しい
  • ビッグニュースなどによる大きな相場変動に弱い
  • 利益が出ないと定期的なルール見直しが必要

アービトラージ

価格差を利用して利益を出す方法です。日本語では「裁定取引」といいます。

仮想通貨では、取引所によって仮想通貨の購入価格/売却価格が異なることがあるので、「購入価格が安い取引所で購入して、売却価格が高い取引所で売る(またはその逆)」ことで利益を出します。

メリット デメリット
  • リスクが低い
  • 知識が不要
  • 取引所間の送金時に手数料がかかる
  • 送金中に価格差がなくなる可能性がある
  • 大きな利益を出しにく

長期投資の手法

長期投資の方法としては、以下のような方法があります。

  • 一括投資:一括でまとまった額を投資する
  • 分割投資:何回かに分けて少額ずつ投資する

分割投資については、投資タイミング(毎月、毎週、毎日など)を決めて投資する「積み立て投資」が簡単でリスクも低いことから人気があり、主に「ドルコスト平均法」か「バリュー平均法」のいずれかの方法が使われます。

ドルコスト平均法

一定の金額で定期的に購入する方法です。

自動で積み立て設定ができる取引所もあり、積み立て投資の王道になります。

メリット デメリット
  • 自動で積み立てる設定ができる
  • リスクが低い
  • 初期設定が簡単(購入タイミングと金額のみ設定)
  • 大きな利益は得にくい
  • 利益を出すには一定の期間が必要

バリュー平均法

目標を決め、毎月一定の評価額が積み重なるように投資する方法です。

例えば、100万円の目標を10か月で達成するとした場合、毎月10万ずつ評価額が増える必要に投資します。

10万円分購入した仮想通貨が1か月後に5万円の評価額になっていたら、2か月目は15万円分購入して2か月目の評価額が20万になるように調整するという方法です。

メリット デメリット
  • 必ず目標を達成できる
  • 平均購入金額が安くなる
  • 大きな下落や下げ局面では投資費用がかさむ
  • 投資金額を毎回計算して決めないといけない

長期投資、短期トレードの両方で使える手法

ここからは、短期トレードや長期投資の両方で使える方法です。

ナンピン(難平)買い

購入したものの価格が下落した際に追加購入して、平均取得金額を下げることです。

ナン(難)=損を平均することからナンピン(難平)といいます。

上昇トレンドでは効果的な手法ですが、下落トレンドの場合は損失をさらに拡大することになります。

押し目買い

仮想通貨などで価格が下がることを「押し目」といい、上昇相場で価格が下がったとき、その押し目を狙って買うことをいいます。

順張り/逆張り

  • 順張り:価格が上昇している時に買い、下落している時に売るという手法
  • 逆張り:価格が下落している時に買い、上昇している時に売るという手法

投資、トレードの分析方法

テクニカル分析

過去の値動きをチャートで表して、そこからトレンドやパターンなどを把握し、今後の価格を予想する方法です。

データや経験則をもとに「テクニカル指標」と呼ばれる指標を使います。

テクニカル分析は「いつ売買するか」に適した方法で、主に短期取引でよく使われます。

メリット デメリット
  • チャートだけ見ればよく、投資対象や経済知識は不要
  • 自分の分析力次第で予測精度を上げられる
  • 実際の相場と過去のパターンは一致しないことがある
  • 大きなニュースなどによる値動きには対応できない

ファンダメンタル分析

仮想通貨の価値と現在価格を比較検討することで分析する方法です。

仮想通貨の価値をさまざまな視点で分析します。主にプロジェクトや開発、競合状況などですが、加えて、政策や経済状況、市場動向なども加味して分析します。

ファンダメンタル分析は「どの通貨を買うか」に適した方法で、主に長期投資で使われます。

メリット デメリット
  • 大きな経済指標、上場など、価格変動が起きそうなタイミングを把握できる
  • 中長期でのリスクを把握しやすい
  • 正確な情報の入手や分析に時間がかかる
  • 必要な知識や情報量が多く、素人には難しい